製造業における原価計算において真実の原価とは何かということが問題になります。
ここに2人のガラスコップを作る職人がいるとします。仮にAとBと名付けましょう。
Aは大変上手なため、同じ材料を用いても失敗はしないで1時間に10個の良品を作ることができます。一方Bは、下手なため失敗ばかりして10個の良品を作るのに50個の不良品を作っているとします。しかもその時間は10時間もかかります。2人の賃金が同じだとしてどちらの方が原価が高いのか。失敗した材料や失敗した作業時間を原価に算入するのかで違います。もし発生した原価はすべて原価だとすれば下手な人が作れば作る程、原価が高くなってしまいます。これは明らかにおかしい。
そこで「原価の正常性」ということが問題になります。異常なものは正しい原価の計算からは除外しようという考え方です。そこで何が正常であり、何が異常であるのかが問題になります。国際比較をする時も、過去との比較をする時も、他社との比較をする時も、この正常性という概念を忘れないようにして下さい。
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